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モーゲージ債って?

モーゲージ債(MBS: Mortgage Backed Securities)とは一般的に住宅ローンを担保として発行された証券のことで、主要なモーゲージ債の市場は米国で、米国においては過去20年間でモーゲージ債の市場規模は急速に拡大し、近年、その残高は米国債を上回る水準となっています。

米国以外においてもモーゲージ債の発行残高は拡大傾向にあります。

モーゲージ債は債券インデックスにおいても主要なセクターのひとつとなっており、グローバル総合インデックス(除く日本)におけるモーゲージ債のウェイトは約16%、米国総合型インデックスでは約35%のウェイトを占めています。

米国におけるモーゲージ債の発行の仕組みは一般的に住宅購入者は金融機関から住宅ローンを借りいれ、金融機関は個々の住宅ローンで同様の性質(金利、償還期限等)を有するものを集めると「モーゲージ・プール」を組成します。

このモーゲージ・プールを証券化したものがモーゲージ債となるのです。

投資家は、モーゲージ債の原資産である住宅ローンから発生する元利金を受け取ります。

このモーゲージ債に対する元利払いを保証しているのが政府系機関です。

政府系機関にはファニー・メイ、フレディ・マック、ジニー・メイという通称があります。

モーゲージ債の大部分は「パス・スルー(Pass Through)」と呼ばれる形態を取っており、 住宅購入者から支払われる住宅ローンの元利金返済がそのままモーゲージ債の元利支払いとなることを意味します(ただし、手数料は控除されます)。

モーゲージ債の保有者は、証券の原資産であるモーゲージ・プールから発生するキャッシュ・フローを保有割合に応じて受け取ることになります。

こうしたパス・スルーの仕組みはモーゲージ債を特徴づける重要な要素となっています。

これらのモーゲージ債の他には民間銀行が発行するモーゲージ債の例もあります。

モーゲージ債の特徴

モーゲージ債の特徴は大きくわけると4つあります。

その第一は大部分が政府系金融機関から発行、および元利金払いの保証がなされており、その信用力は非常に高いもの(AAA格)であるということ。

大二に挙げられるのは住宅ローンは通常一定額を毎月返済しますので、支払額に占める利子、元本それぞれのウェイトは時間の経過とともに変化します。

これを反映してモーゲージ債についても投資家が受け取るキャッシュ・フローには利子分のみでなく元本の返済が含まれ、支払開始から時間が経過するにつれ、元本返済部分が大きくなります。

モーゲージ債のデュレーションは同じ償還年限の通常の固定利付債と比較して短くなります。

モーゲージ債のキャッシュ・フローに関するもう一つの重要な特徴は、期限前償還です。

最後の特徴はモーゲージ債への投資には通常の債券投資に伴う市場リスク、信用リスクに加え、上記期限前償還リスクを内包するため、投資家はそうしたリスク保有に見合う、より高い利回りを得ることが可能だということ。

TBA取引は、プールを特定することなく取引ができるという性質から、モーゲージ債の取引量の増加、市場流動性の向上に寄与しています。

モーゲージ債は、米国を中心に主要債券セクターの一つに位置付けられており、日本を含むその他の市場においても発行は拡大傾向にありますがモーゲージ債の運用に際しては、高い分析力および専門性が求められるようです。

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